猛暑日が続く日本列島。
気候変動(気候危機)の深刻な問題は、
平均気温がおしなべて上昇するというより
極端な気象現象の規模や頻度が増すということ。

自然災害、健康と安全、エネルギー、食料生産や水不足、経済の混乱、
これらは紛争にもつながります。

世界はつながっているし、
世界の問題も複雑に絡み合って、結局はつながっています。

感染症の問題は即自分ゴト化しマインドセットが変わっても、
気候危機はなかなか自分ゴト化できずに早何年。
私たちは今、未来を左右するわかれ道に立っているのだと思います。

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暑い日が続きますが、
空気の温度が同じでも
木陰って涼しく感じませんか?

同じ影でも、
建物がつくる影よりも
木陰の方が心地よく感じます。

これは、木や植物が自分で温度調節を行っているからなのです。
具体的にいうと、
葉っぱが太陽に熱せられると、
根から吸い上げた水分が気化熱となって蒸発します。(蒸散作用)
これができなければ、
葉っぱの温度は高音になって
木も植物も弱ってしまいますよね。
こうした自身の命をつなぐ作用で、
木や植物のまわりに空気の流れが生まれ、
涼しさ心地よさをつくっているのです。
木や植物が生えている=地面が土という点でも
コンクリートのような輻射熱が起こらず涼しいのですね^^

みなさん、くれぐれも暑さにはお気をつけてお過ごしください🌱
針葉樹と広葉樹の違いをご存知でしょうか?

広葉樹は広く扁平な形の葉を持ち、
先の尖った形の葉を持つのが針葉樹。
字の通り葉の形で見分けられます。

幹にも特徴があり
針葉樹の幹はまっすぐ伸びるのに対し、
広葉樹の幹は曲がったり、枝分かれして育ちます。

天草センダン
写真の木は「くまもとセンダン」。
なんと広葉樹です!

熊本にも多く自生しているセンダンですが、
天然センダンは根本から枝分かれして育ちます。

このまっすぐセンダンは
熊本県が開発したセンダンをまっすぐ育てる技術によって育成しているため
広葉樹なのにまっすぐ育っているのです。
(見る人が見たらちょっと不思議な樹形...)

このまっすぐ育てるセンダンが、
いま新たな林業として注目されています。

理由の一つは、南洋材(ラワン)の輸入制限※に伴い
特に家具や合板工業において
国産広葉樹材の需要が高まっているからです。

※日本はこれまで熱帯地域の原木を大量に輸入してきました。
(単に輸入ではなく商社等が現地で直接伐採を手がけてもきました。)
再生不可能な森林伐採に、
森で暮らす先住民の抵抗や、反対運動が起こった歴史もあります。
そして現代では、世界規模で森林減少が問題となり
木材の合法的な調達が問われるようになりました。

また、センダンはとても成長が早く
木材の収穫(収入)までの年数が短い点も
新たな林業(樹種)として期待されています。

そんなこんなで、
熊本県はまっすぐ育てる国産広葉樹「くまもとセンダン」の産地化をすすめています。
中でも、天草はもっとも植栽がすすんでいる先進地!

淡い紫の花を咲かせた”まっすぐ”なセンダンが
天草地域のあちこちで見られる日も近いかもしれません。
木材の生産には長い年月を要します。

林業としての木は、
苗木を植えたのち植え替えもできないまま
数十年もの時を
厳しい自然環境下で生育することになります。
よって、林業の成否には
苗木そのものの素質が大きく関わってくるのです。

五和町で
樹苗(コンテナ苗、露地栽培苗)育苗に取り組んでおられるのが
「苗木やはらだ」さん。

苗木やはらださん1

センダン苗1

センダン苗2

春は苗木を山に植樹するシーズン🌱

苗木やさんの腕は、
植樹した後に結果が出てきます。

元気な木が育ち
天草の森のはたらきを高めながら
数十年後、
良い木材の生産につながりますように😌
山を眺めると
いろんな木が一斉に芽吹いて
山全体が明るく朗らかな感じのする最高の季節ですね。
まさに山が笑ってるよう!

広葉樹と針葉樹の違いもくっきり。
天草の山は
人工林が小さく点在しているのがよくわかります。
(林業的には厳しい

さて、熊本県といえば農業がさかんなことで有名ですが
じつは林業もすごいんです。

熊本県ヒノキ

熊本県の木材生産量は、全国で
ヒノキが1位!
そしてスギも、5位!

天草は、人工林に占めるヒノキの割合が
県下でもっとも大きい地域でもあります。

天草の気候風土で育った天草産ヒノキを「天草ヒノキ」と名づけ(そのまんま)
の発信と利用促進を目的に発足した天草ヒノキプロジェクトも
発足から6年目を迎えました。

個々の活動、
連携した活動、
コラボレーションもさまざまに生まれ、
業種の壁を超えて顔の見える良好な関係を築けたのが一番の成果でしょうか。
地域の力にもつながっていくように思います。

今年度も、無理なく楽しく、
林業と、その周辺の産業や職業技術を
少しでも盛り上げていけたらと思います。

目線は未来へ✨
大きなもみの木。
もみの木

クリスマスツリーでおなじみのもみの木ですが
その立ち姿は美しく、
樹高は20〜30mまで育ちます!

もみの木材は
調湿性や抗菌性はもちろんのこと(木材全般にいえます)
木肌は淡い黄褐色で
まっすぐにとおってクセのない木目には、安心感があります。

そして、ヒノキや杉のような特徴的な香りも特になく(弱く)
にもかかわらず悪臭を消す作用も確認されています。


ちなみに、一般に販売されている消臭剤や芳香剤は
悪臭の原因物質を覆って臭いを感じなくしますが、
樹木の精油成分は、科学的な反応で
悪臭の原因物質そのものを別の物質にかえます(臭いのもとをなくす)。
自然素材の消臭メカニズムってすごいですね。

***

「子供たちの明るい未来のために
家族が笑顔になる 
人と地球に優しい住まい 
それが私たちの願いです。」

このスローガンをそのまま実践されている野上建設株式会社さんの
お客さまミーティングルームがこちら。

野上建設さんミーティングルーム
入った途端に伝わってくる感じの良さ!
床も天井も"もみの木"が使われていて「子どもの反応が違う」のだそう。


野上建設さま

「みらいに笑顔を」の看板を掲げ
地域の建築を支える野上建設さん。
天草の木づかいに賛同いただく住まいづくりのみならず、
商業施設に公共施設まで、どうぞご相談ください。


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