針葉樹と広葉樹の違いをご存知でしょうか?
広葉樹は広く扁平な形の葉を持ち、
先の尖った形の葉を持つのが針葉樹。
字の通り葉の形で見分けられます。
幹にも特徴があり
針葉樹の幹はまっすぐ伸びるのに対し、
広葉樹の幹は曲がったり、枝分かれして育ちます。
写真の木は「くまもとセンダン」。 なんと広葉樹です!
熊本にも多く自生しているセンダンですが、
天然センダンは根本から枝分かれして育ちます。
このまっすぐセンダンは
熊本県が開発したセンダンをまっすぐ育てる技術によって育成しているため
広葉樹なのにまっすぐ育っているのです。
(見る人が見たらちょっと不思議な樹形...)
このまっすぐ育てるセンダンが、
いま新たな林業として注目されています。
理由の一つは、南洋材(ラワン)の輸入制限※に伴い
特に家具や合板工業において
国産広葉樹材の需要が高まっているからです。
※日本はこれまで熱帯地域の原木を大量に輸入してきました。
(単に輸入ではなく商社等が現地で直接伐採を手がけてもきました。)
再生不可能な森林伐採に、
森で暮らす先住民の抵抗や、反対運動が起こった歴史もあります。
そして現代では、世界規模で森林減少が問題となり
木材の合法的な調達が問われるようになりました。
また、センダンはとても成長が早く
木材の収穫(収入)までの年数が短い点も
新たな林業(樹種)として期待されています。
そんなこんなで、
熊本県はまっすぐ育てる国産広葉樹「くまもとセンダン」の産地化をすすめています。
中でも、天草はもっとも植栽がすすんでいる先進地!
淡い紫の花を咲かせた”まっすぐ”なセンダンが
天草地域のあちこちで見られる日も近いかもしれません。