日本でも大量に使用されているパーム油。原産国では、パーム油が採れるアブラヤシのプランテーションの拡大が
深刻な熱帯雨林の破壊につながっています。
急激な環境の変化は
先住民族を苦しめ
野生生物の生息地も奪ってしまいます。
農園開発だけでなく
畜産のための土地開発を目的とした森林伐採も同じです。
(家畜の放牧地を確保し、飼料を生産する)
こうした開発のための大規模森林伐採が
人権や環境や生物に悪い影響を与えることが
世界の課題として広く知られるようになってきました。
日本は様々な国から木材を輸入していますが
日本市場が木材を調達している地域では
近い将来天然林そのものが消失してしまう恐れのある地域もあります。
そして、違法に伐採された木材のかなりの量が
日本に入ってきているという指摘もあるのです。
かつて日本にも製品を輸出している某国の大規模な家具生産工場を視察した方が
(それはそれは、もうずーっと見渡す限りの大工場だったそう)
その材料のトレーサビリティをたずねてみると
「安いんだからいいだろ」的な対応をされたという話を聞きました。
さて、木材や木製品を購入するとき
その材料がどこからやってきたか
考えたことはありますか?
今は規制や取り締まりも進んではいるものの
例えば日本の木材貿易で重要な国でもあるインドネシアでは
森林伐採における違法伐採の割合が50%を超えているという報告もあるそうです。
こうした世界の大規模な森林伐採とは別に
日本の杉桧の人工林では、
小さな規模でこっそり行われる違法で悪質な伐採=盗伐が起こっているといいます。
遠目には正しい伐採と盗伐の違いはわかりづらく、
当事者さえ、
普段山に入ることもないため盗まれたことがわからないという話😱
先人が植えてくれてようやく木材になる大きさにまで育った木。
それが盗伐されたとわかっても
被害者の多くが被害届けを出しづらい、また受理されず
捜査の端緒にも至らないと聞きました。
盗伐による木材も市場には出回り、
伐採というより破壊された、荒らされた状態の盗伐地は
もちろん再造林がなされることもありません。
食べ物と違って、
木は、どこで育ったか、どう調達されたかまでは
ほとんど気にされることはないかもしれません。
ですが、つかっていい木と使ってはいけない木があるのです。
目で見てわかるものではないけれど
どの森で生産され、どこで加工された木なのか?
木材に限らず、そのような視点と正しい選択が大事な時代です。
エンドユーザーも
中間で木材を利用していただく業界も
長い年月のかかる正しい木材生産と
再造林まで行うことの価値を評価して、
それなりのコストを受け入れていただけたらー。
そうした小さな林業事業者の心の声はなかなか伝わりづらいけれど
発信しないと伝わらないので、伝える努力もしていかねばです。
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